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個人制作のゲームを Steam でリリースする際にやったこと

今回リリースしたゲーム

こちらのゲーム。

もともとはブラウザゲームとして作ったものになります。

ブラウザ版はこちら。

https://gametsukurukun.com/pico-pico-dungeon/

英語対応した

Steam のユーザーが使ってる言語を見てみました。

日本語ユーザー 2.58% に対して英語ユーザー 38.05%。約 15 倍。

これは英語対応した方が良いな…と思いゲーム内のメッセージをすべて英語に翻訳しました。

英語の翻訳は ChatGPT と DeepL に頼って自分でやることにしました。

翻訳サービスを使った場合

ゲーム内で使われている日本語を抽出したらざっと 5,000 文字ありました。

こちらの Nitro というサービスで見積もりを出してみたところ、

https://alconost.com/ja/human-translation-service

料金は約 $550 でした。2024年6月現在のレートで約 90,000 円。高い…。

料金の高さに加え、今回はそれほどテキスト量が多くないのと、最初なので自力でやってみようということもあり翻訳サービスは使いませんでした。

英語以外の言語への翻訳について

ユーザー数を見ると中国語やロシア語への翻訳はしたほうがいいよな…とは思ってるんですが、いったん英語版の売れ行きを見てから考えようかと思います。

他の翻訳サービスの見積もりを取ってみてからの判断にはなりますが、10 万円近くになるのであれば機械翻訳で済ませた方が良いかなと思います。

文章主体のゲームだと厳しいかもしれませんが、今回のゲームであればとりあえず意味が伝われば大丈夫かなと思うので。

Steam Direct 料金を支払った

Steam にゲームを登録するため、デポジットとして Steam に $100 支払う必要があります。支払いました。

このお金はゲームの売上が $1,000 を超えると戻ってくるとのこと。

$1,000 の売上は難しい気がしてるんですが、何事も経験なのでやってみました。

ブラウザ版のゲームを Windows ネイティブアプリ化した

Electron というツールを使ってネイティブアプリ化しました。

https://www.electronjs.org/ja/

Steam ストアページを作った

こちら

ストアページ用に様々なサイズの画像を用意する必要があり、地味に時間がかかりました。

ストアページを作る際、ゲームの特徴や売り、何が面白いのかなどを文章にする必要があるわけですが、 ここで「そもそもこのゲームは何が売りなんだろう…?」とちょっと考え込んでしまったんですね。 本当はゲームを作る前の段階で売りを決めて、それからゲーム内容を詰めていくのが正解なんでしょうね…。

ストアページを作った後で Steam にレビュー依頼を出し、問題なければストアページを公開できる、という流れになります。

今回は3営業日ほどで特に問題なくレビュー通りました。

Steamworks SDK を使って Steam にビルドをアップロード

こちら

https://partner.steamgames.com/doc/sdk?l=japanese

アップロード後 Steam のレビューを受けます。

今回は5営業日ほどでレビュー結果が返ってきました。

何点か修正箇所を指摘されましたが、軽微なものなのでリリース自体は OK、という内容でした。

時間をかけずに修正できる部分については直し、直すのが難しそうなところについては今回はスルー、という形でリリースすることにしました。

YouTube チャンネルを開設して告知用の動画を載せた

こちら

プレスリリースを出す際にゲームのプロモーション動画の URL を載せたほうが良い、ということらしく、とりあえず作りました。

プレスリリースを送った

送った先はこちら。

日本語メディア

英語メディア

プレスリリースをメールで送る際に注意したこと

Steam のキュレーターコネクト機能を使ってゲームを送ってみた

Steam のキュレーターコネクトという機能を使うと、Steam キュレーターの方に自分のゲームを送ることができます。

実際に見てもらえるかはキュレーターの方の判断になります。

Reddit で投稿してみた

ChatGPT に「英語圏でインディーゲームの告知をしたい場合どうすればいいの?」と聞いたら Reddit のことを教えてもらったので、とりあえずアカウントを作って1件だけ投稿してみました。

まだ Reddit の空気感というか、ルールが分かっていないので、もうちょっと様子を見て投稿していこうかと思います。

ブラウザ版を体験版の位置づけにした

有料の Steam 版と無料のブラウザ版が同じ内容なのは良くないかも、と思いブラウザ版で遊べるステージ数に制限をかけることにしました。

ゲームパッド対応した

Steam だとゲームパッドで遊ぶ人が多いと思うので。

このウェブサイトに Steam ストアページへのリンクを置いた

画面の右下に出ているのがそれです。

やらなかったこと

Mac 版は作らなかった

Steam ユーザーで Mac 使ってる人がどれくらいいるか見てみたんですけど、

Windows ユーザー 96.21% に対して Mac ユーザー 1.47% なんですよね。

ネイティブアプリの生成に Electron を使ってるので、Mac 版を作ることはそこまで難しくはないんですけど、 とりあえず初回リリースでは Mac 対応は行わないことにしました。

Steam 実績対応はしなかった

というような理由で今回は見送ることにしました。

デモ版は用意しなかった

デモ版はあったほうが良いと思うので、時間があれば対応しようと思います。

反省点

学び

いろいろやらなきゃいけないことが多いんだろうな…とは思っていましたが、実際にやってみたら本当に多かったです。

まあでも次からはある程度ルーチンワークでいけそうな気がしてるので、今後は Steam でリリースすることを前提にゲームを作っていこうかと思います。

リリース後の追記(リリース翌日に追記)

中国語対応できました

Vivid Dream 様にご協力いただき中国語(簡体字・繁体字)対応できました。ものすごく丁寧にご対応いただき、感謝しかないです。

https://x.com/VividDream2025

機械翻訳で多言語対応しました

以下の言語に対応しました。

Steam ユーザー数が多い言語から順番に対応していきました。

ゲームの質を上げるという観点では機械翻訳は良くないよなあ…と思ってはいるんですが、すべての言語でプロに依頼するとたぶん赤字になってしまうので、今回は機械翻訳に頼ることにしました。

遊ぶ側の立場で考えたときに、

「ネイティブの人による翻訳 > 機械翻訳 > 読めない」

という感じで、読めないよりは全然良いかと思ったので…。

今後のアップデートで他の言語にも対応していこうかと考えてます。

ウィンドウモードに対応すべきだった

個人的にウィンドウモードで遊ぶことがほとんどないので、対応しなくても大丈夫かと思ってしまったんですが、Reddit で聞いてみたところ対応したほうが良さそうだったので対応することにしました。

▼ Fullscreen VS Window https://www.reddit.com/r/gamedev/comments/1duvna0/fullscreen_vs_window/